Favole Tarot ファボールタロット
何をどうみてもテンションがあがってこないタロットってあるんですよね。
でも美しさからついついそのタロットを手にしてしまう・・・。
スペインのイラストレータービクトリア・フランシズ(1982年生まれ)によるファボールタロットはそんなタロットの代表格ではないでしょうか。
もうゴスロリっぽくてお守りにしてもいいかなというくらいハマる人にははまるパッケージです。
美しく繊細なタッチで実際に占いに使う、というより、鑑賞するのに良いのではないかな、と思って入手してみました。
が。
開封してみると、もうこれでもか、これでもか、とエグいゴスロリが闊歩しているカードでした。
他のデッキならば、もうすこし、愛らしい様子がある女帝も豊饒さをあまり感じさせませんし、太陽に至ってはもう下向いてしまっていますから、どう読んだものかなと考え込んでしまいます。
もちろん、そこに「自分流」の解釈が加わってきて至極当然なのですが、なんというのでしょうか。
うん。はっきり言って、実占には厳しいものがあります。
陰鬱な絵柄の大アルカナに加え、小アルカナは、スートが、クロス(棒)、マスク(ペンタクル)、バラ(カップ)、蝶々(ソード)となっています。
なんやねん!つながりはわかるけど、説明もありません(笑)
そして、マルセイユスタイルの、物体の点がカードの数だけ書かれているので、さらにこのカードの難易度をあげることになります。
とは言え、小アルカナの数札にはおどろおどろしさがありませんから、ちょっとだけ、ほっとします。
しかし、その休息もつかの間。コートカードもまた陰鬱というより、むしろ邪悪感が漂っていて、何とも言えない気持ちになることができます。コートカードは、KNAVE、KNIGHT、QUEEN、KINGです。
これは明らかに鑑賞用のタロットデッキであると言えましょう。もし実占に使うならば、すくなくとも慣れている中~上級者用と思われます。
ゴスロリ大好き!絵のタッチが好き!だけでは越えられない壁が間違いなく存在している。
◆Favole Tarot ファボールタロット
(2008年、Fournier社 Viktoria Francés画)
絵札サイズ 11×6cm
大アルカナ Ⅷ 正義
小アルカナ 数札
勝手に格付け (☆☆★★★)